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導入事例

有限会社ハッピーおがわ 様

ブレスエアー®の特性を活かし、
介護に関わるすべての人に優しいマットレスを開発

ロゴ

  • お客様プロフィール

    有限会社ハッピーおがわ
    佐周原 専務取締役

    有限会社ハッピーおがわは明治元年、「小川呉服店」として創業し、身体障害者・高齢者用衣料、補装具の製造販売を行っている。介護をする人もされる人も、みんながハッピーになれるユニバーサルデザインの製品づくりがコンセプト。床ずれ防止マットレス「ハッピーそよかぜ」はロングセラー商品。

導入までの経緯

「ブレスエアー®」との出会い

ブレスエアー®は、介護・医療現場 にとって革命的な非常に面白い存在

  • —ハッピーおがわさんでは、ロングセラー商品である床ずれ防止マットレス「ハッピーそよかぜ」にブレスエアー®を採用いただいています。そもそも、この素材を知ったきっかけはどのようなものだったのでしょうか?

    佐周原専務取締役(以下、敬称略):先代の社長(小川氏)はこれから始まる高齢化社会を見据えて、身体の不自由な人でもおしゃれを楽しめて、簡単に着られる服を作りたいという考えから、元々、生地にこだわりを持っていました。こだわりを追求する中で、生地屋や繊維会社からより良い素材の情報を聞くことが多く、その紹介でブレスエアー®と出会いました。
    ブレスエアー®はループを描きながら三次元方向につながった合成繊維で、見るからに通気性が良さそうで非常に面白い素材と感じました。
    ※ブレスエアー®は、東洋紡エムシーの三次元網状繊維構造体を示す登録商標です。

  • —そのブレスエアー®を、介護用マットレスの素材として使うことを決めた理由を教えてください。  

    佐周原:先代社長(小川氏)が大腸がんを患い闘病生活に入った際に、エアマットレスを使用したのですが、湿気を通さない材質のため蒸れてなかなか寝れずに困っていました。そんな中、ブレスエアー®の提案を受け、試しに寝てみたところ非常に快適に寝ることができたようです。
    当時、当社は老人ホームやケア施設に対して、季節に応じた衣類を箱に詰めてお届けしていました。現場で働く職員の方と直接お話しする機会も多く、一般的な老人ホームで寝たきりの方に使用されるマットレスとしては動的マットレスの「エアマットレス」や静止型マットレスの「低反発マットレス」しか選択肢がないことも分かりました。さらに現場では寝具が汚れてしまうことを避けるために、ご利用者におむつを履かせることや、ベッドやマットレスを防水シーツで覆うことが日常的に行われていることが分かりました。
    本来、介護を受ける側に配慮するべきであるのに、寝具を守るために通気性などの快適さを犠牲にせざるを得ない状況だったのです。 通気性がよく、洗えるマットレスがあれば、このような状況を改善できると考え、「ブレスエアー®」を使って試作してみたのが商品化のきっかけです。これがうまくいけば介護・医療現場では革命的な存在になるのではないかと思いました。

開発~販売まで

2003年 業界で初となる高通気・高反発タイプの床ずれ防止マットレスを開発

すべての人にやさしい「ハッピーそよかぜ」

—それから、ブレスエアー®を使用したマットレスの開発に着手されたのですね。
どのようにして「ハッピーそよかぜ」が誕生したのですか?

佐周原:試作品を作った後、つながりのある老人ホームで実際に使っていただくことからはじめました。その老人ホームは病院に隣接、連携しており、当社の提供したマットレスを使用したご利用者の床ずれが改善されたことを知った形成外科の先生が、非常に興味を持ってくださいました。当時、床ずれ予防には体圧分散が重要であるとされていました。しかし、床ずれは傷でもあるので、予防のためには通気性の確保も大切だったのです。

その後日本褥瘡学会で、当社の開発したマットレスと一般的なマットレス、医療用のマットレスで蒸れの比較実験を行い、当社開発のマットレスが高く評価されました。

他にも、専門家である医師や大学教授、理学療法士の先生たちとのご縁があり、何人もの専門家の方からアドバイスをいただき、ブラッシュアップを重ねました。そうして、私たちの描いていた理想に近い、すべての人にやさしい床ずれ防止マットレス「ハッピーそよかぜ」ができあがったのです。

  • 床ずれ防止マットレス 「ハッピーそよかぜ」

(商品)今お使いの敷布団やマットレスの上に敷いて空気の層を作るオーバーレイタイプ
(特長)優れた通気性がありムレ感を抑制。高反発で寝返りをサポート
(適用)介護保険貸与適用商品:要介護2以上の方が対象
    日常生活用具給付対象商品

  • 商品外観、断面イメージ写真

  • 使用方法イメージ

—従来とは異なる素材のマットレスですが、それ以降、苦労した点はどのようなことでしょうか?

佐周原:当時静止型マットレスでは「低反発の方が身体にいい」という考えを持っている人が多かったため、高反発マットレスに対するイメージをくつがえす必要がありました。どうしても「高反発=硬い」と思われてしまうことが多く、新たな提案を受け入れてもらうことには苦労しました。また、取扱に関する情報を整備することも苦労した点です。医療や介護という緊張感のある現場で使用される商品のため、洗い方や使用できる洗剤など、逐一東洋紡エムシーの担当者に問い合わせ、確認していました。

—介護現場ではすぐに受け入れていただけたのでしょうか?

佐周原:まずは、介護職の方にマットレスを使用していただきました。介護職の方も腰痛に悩まされている方が多くいらっしゃいます。そういった方々に「ハッピーそよかぜ」の効果を実感していただいたのです。実際、「寝心地の良さ」以外に、「軽量で持ち運びが便利」、「水洗いできてすぐに乾きメンテナンス性がよい」など多くの声を寄せていただきました。またご利用者からも「蒸れずに快適に寝ることができた」という声もいただき徐々に販売が増えていきました。

—実に5年もの時間をかけて開発された「ハッピーそよかぜ」は、今、御社のロングセラー製品となっていらっしゃいます。今後は、どのような展開を考えていますか?

佐周原:ベッドの低床化が進んでおり、それらベッドに合わせ、新しいブレスエアー®を使って、厚みを抑えかつ高機能な特殊寝台付属品のマットレス開発に挑戦したいと考えています。今後も自分たちの掲げるコンセプト「ユニバーサルデザインの製品づくり」 に忠実に、商品を展開していきたいと思っています。

今回ご紹介した、ハッピーおがわ様の床ずれ防止マットレス「ハッピーそよかぜ」にブレスエアー®を採用いただいた事例は、ご参考になりましたでしょうか。
ブレスエアー®は病院介護用の寝具のみならず、一般寝装用寝具や鉄道車両座席のシートなど、適性、機能、信頼性の面から数多く製品に採用されています。
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